『資料にみる最新中国史』

『アジア遊学96 資料にみる最新中国史』(勉誠出版

幻の「夏」王朝の発見/岡村秀典
四川の古蜀文化 三星堆・金沙遺跡/工藤元男
黄土地帯の歴史環境学原宗子
兵馬俑が伝える始皇帝の世界/鶴間和幸
新発見三国呉簡に見る三国時代/伊藤敏雄
魏晋南北朝隋唐史の研究と石刻史料学(上)/氣賀澤保規
シルクロード学の今日/片山章雄
族譜が語る宋代ネットワーク社会/小林義廣
清明集』が語る南宋の法文化/郄橋芳郎
集寧路遺跡の陶磁器が語る元代青花の生産と流通/櫻井智
明朝档案からみた明代社会の一齣/松浦章
檔案史料からみる中国近代/菊池秀明

以下、メモメモ。
二里頭2号宮殿の「大墓」は「墓」ではない。〈岡村〉
『華陽国志』では、蚕叢→魚鳧→望帝(杜宇)→叢帝(開明)→盧帝→保子帝→開明帝。『蜀王本紀』では、蚕叢→柏濩(魚鳧)→望帝(杜宇)→開明帝(鼈霊)→開明帝(盧保)…開明尚。〈工藤〉
長沙呉簡約十四万枚。納税者の所属を示す「丘」は、行政区画の「里」とは別。大木簡は帳簿であるにもかかわらず、計算ミスが多い。呉は魏の延康・黄初の紀年を用いず、漢の建安年号を二十七年まで用い、黄武元年(222)に続いている。〈伊藤〉