「憤死」

「憤死」って言葉あるよね。もとは漢語だけど、日本語としてもかなり定着してる。
俗に「あまり興奮すると、脳の血管切れるよ」とか「あまり怒ると、こめかみ切れるよ」とか表現することもある。
憤死が、必ずしも「脳溢血」症状を指すとは限らないはずだけど。
日本にもこんな話あったりするよね。
http://home.att.ne.jp/red/sronin/_koten/funshi.htm
中国では、「憤死」とか「憂憤卒」とか書かれている例は、かなり見られる。残ってる史料が多いからだろうけど。
正史検索しただけでも、
「憤死」の例。武承嗣(『新唐書』巻206列伝131)とか。
「憂憤死」の例。李彭年(『新唐書』巻116列伝41)、林琦(『宋史』巻454列伝213)、金応(『宋史』巻454列伝213)、答失八都魯(『元史』巻142列伝29)とか。
「憂憤卒」の例。陸襄(『梁書』巻27列伝21、『南史』巻48列伝38)、楊敷(『北史』巻41列伝29)、梁毘(『北史』巻77列伝65)、蘭陵公主(『北史』巻91列伝79)、李充節(『北史』巻100列伝88)薛万均(『新唐書』巻94列伝19)、張柬之(『新唐書』巻120列伝45)、韋斌(『新唐書』巻122列伝47)とか、多いので略。
東洋に限定された話ではなくて、たとえば「教皇のバビロン捕囚」でボニファティウス8世が「憤死」したとか。
http://www.christian.jp/history/index5.htm
「dying in a fit of anger or indignation」も調べればいろいろあるだろうと思う。
ネット上で韓国・朝鮮の文化依存症候群「火病」をからかっている人たちがいるけど、正直なところ、そんな地域限定な特産品とは思えないんだけどね。
http://sumeshi.s49.xrea.com/outfield/archives/000302.html
http://www.geocities.co.jp/Bookend/8214/black/black012.html
ちなみに「文化依存症候群」の中には、日本の「引きこもり」や「対人恐怖症」も含まれているよ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E5%8C%96%E6%AC%A0%E9%99%A5%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4