血盟

今回はどこの893か男塾かという話。ヒジを刺して血を採り、盟約を結ぶというのは、唐代あたりから見えます。
旧唐書』巻182列伝第132高駢伝
「即割臂血為盟」
新唐書』巻79列伝第4漢王元昌伝
「承乾許之,割臂血盟」
『遼史』巻95列伝第25耶律弘古伝
「聖宗嘗刺臂血與弘古盟為友」
『元史』巻167列伝第54張立道伝
「立道潛結義士,得十三人,約共討賊,刺臂血和金屑飲之」
『清史稿』巻461列伝第248依克唐阿伝
「迺集諸將置酒,取刀刺臂血,攪而飲之」

しかし、刺した血をもって「友となる」ことを強調するのは、遼代あたりの特徴。
『遼史』巻90列伝第20耶律信先伝
「信先,興宗以其父瑰引為刺血友」
『遼史』巻95列伝第25耶律馬六伝
「與耶律弘古為刺血友」

「血盟」じたいは、『史記呂后本紀に「王陵讓陳平、絳侯曰,始與高帝啑血盟〜」やら、『漢書匈奴伝に「以老上單于所破月氏王頭為飲器者共飲血盟」などと、古くからあったりします。

また別類型として刺した血をもって写経をするパターンもあり、これは南朝あたりからみられるのですが、これはまた稿を改めて…たぶん書かないです。痛いのは偉いのだ?