戦略ねえ、、ぼくは戦術護憲だから

http://www.janjan.jp/government/0604/0604070053/1.php

護憲に戦略を持て、という主旨の文章。人々の不安に向き合え、と。
ご説ごもっとも。
ただつまらない個人的な意見を開陳させていただけば、僕は戦術護憲ですから。
現行の日本国憲法より高い理想や目標を掲げた憲法案があるなら、よろこんで改憲案に賛成を表明させていただきます。
現在の改憲派が、つくりあげた「現実」に合わせて自国の理想のレベルを引き下げようとしているので、戦術的に護憲派の尻についているだけです。
ああ、理想とかいうと、誤解されるかな。もう少し現実的な話をしましょう。
改憲による「普通の国」への転落が、ありうべき北朝鮮による日本攻撃の可能性よりおもしろくないから、護憲派に分類されることを許容するだけです。
アメリカはベトナムイラクで何をしました?イギリスはフォークランドで、フランスはアルジェリアで?世界第二位の国力にふさわしい「普通の国」になれば、だいたいやることは知れてます。悪ければ米英仏の中間くらいのことはやるでしょう。よくて露骨な侵略はしないとしても、ボスニア空爆ていどのことはいずれやってのけるでしょう。
さらに現実に寄りそって考えてみましょう。外交的にほぼ対米従属しか選択肢を持たない日本が、「自衛軍」を持ったとき、イラクの次に向かうのはイランですか?シリアですか?それともベネズエラですか?アメリカの世界戦略に従って、海外派兵を繰り返し、自衛隊より重い責任を背負わされるのは目に見えています。いずれとんでもない犠牲を出すのも目に見える。だからといって現在の改憲派の政府が対米従属をやめて自立して、孤立することもなく、国際的に協調できるなどとも、思えない。現行9条は対外的言い訳にぴったりですよ。
北朝鮮への抑止力、けっこうじゃないですか。将軍様が唐突に現実感覚を喪失してテポドン発射を命じるか、クーデターが起こって対外強硬派が権力を握るか、アメリカが先制攻撃してミサイル基地をつぶし損ねるか、いずれ可能性は低いと思いますけどね。自衛隊員を明日から路頭に迷わすようなことを主張する護憲派は現実にはほぼいません。もしいたとしても、政治勢力として権力を握ることは、まずありえない。
より現実的な選択として、今は護憲についておきませんか?という主張です。