『分裂』から『驚愕』を予想する

谷川流涼宮ハルヒの分裂』(角川スニーカー文庫)読んだので、以下ネタバレややあり、超憶測あり。
『分裂』はひとつづきの話の前半部ですから、後半部の『驚愕』を予想しておかなければなりません。(そんな義務はありませんけども・笑)
SF的な人格の「分裂」にどんな類型があるか考えると
1.世界分岐、多世界解釈
2.実体分裂、プラナリア分裂型
3.ドッペルゲンガー幽体離脱
4.多重人格型
だいたい4とおりくらいあるかなと思うわけですが、『分裂』では1.の世界分岐がまず見てとれますね。αルートとβルートです。しかし、あの谷川流のことですから、これには裏の裏くらいありそうな予感がします。表面的な1.の分裂に騙されてはいけない…と思うのです。
『分裂』で新キャラが何人か出てきまして、一番人気はやはり佐々木さんですが、この人が裏ハルヒの立ち位置にあることは、ご承知のとおりです。しかし、「恋愛感情なんてのは精神的な病の一種」(p242)なんて台詞はあまりに出来すぎでしょう。佐々木さん、真正の裏ハルヒに相違ありますまい。となると、ハルヒが無意識にその世界改変能力で過去に遡って創出してしまったキャラクターではないか?とか思えるわけです。そんなことした動機は…、もちろんキョン君のことが気になるからですよ。性格の相違に騙されてはいけませんぜ、やつはもうひとりのハルヒです。分類するなら2.の実体分裂です。
次巻『驚愕』の予想ですが、ふたつの「分裂」が収斂していく流れになるんでしょうね。つじつま合わせるのがたいへんそうですけど。
これだけでは予想になっていないので、あと蛇足。
αルートでキョン君に電話かけてきた謎の女(p155)、ミヨキチ説や朝倉説もありますが、「先輩」と呼んでいるところから見て、「俺が気になっていた一年女子」と同一人物でしょうね。おそらく立ち位置は、「宇宙人、未来人、異世界人、超能力者」の登場せざる「異世界人」でしょう。
βルートの最後で長門が倒れますが、これは天蓋領域の「侵攻」とかでなくて、知恵熱出しちゃったんじゃないかなあ。長門ヒューマノイドインターフェイスとしてのキャパは地球レベルではとてつもなく大きいですが、天蓋領域クラスと交流してたら、熱暴走してしまったんではないかと。
以上、予想終わりです。当たるも八卦、当たらぬも八卦、六月を待ちましょう。