蜀漢の製鉄遺跡

うわっ、3カテゴリにまたがってもうた。
「蜀(三国時代)の製鉄遺跡発見 愛媛大」(愛媛新聞
http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20070303/news20070303158.html

中国四川省の古代製鉄遺跡を調査している愛媛大学考古学研究室が2006年12月下旬、三国志で知られる王朝・蜀(221―263年)の製鉄遺跡を発見していたことが2日分かった。蜀の製鉄遺跡が確認されたのは初めて。
 調査を指揮する同大の村上恭通教授は「武器や農具用の鉄が作られた遺跡で、今後、蜀の国力を支えた鉄生産の様相が分かるはず」と話している。
 四川省河南省に次いで古代に製鉄が盛んだった地域。中国の製鉄史をひもとく上で重要とされながらも、これまでほとんど調査されてなかった。同大は06年9月から最長9年計画で、成都文物考古研究所、四川大と共同で調査している。

WEB版に載っていない紙媒体のほうで続きを引用すると、

見つかった遺跡は、蜀の都だった成都市の南西約九十キロに位置する。村上教授らは地表探査で、2−3メートル堆積した製鉄時のくず・鉄滓や製鉄炉の壁の一部などを確認。鉄滓の中にあった土器から年代を特定した。四月以降、本格的な発掘に着手する予定で、関連施設なども探す。
今回の調査ではほかにも周辺部から戦国時代後期(紀元前300−250年ごろ)や前漢、唐、宋の各時代の製鉄遺跡を確認。戦国時代後期の遺跡は、河南省にある東アジア最古の戦国時代中期の製鉄遺跡(紀元前800年ごろ)に次ぐ古さという。
戦国、漢時代の遺跡からは製鉄炉跡も見つかり、漢の遺跡には完全に近い炉壁もあり、村上教授は「同じ地域で約千年間の製鉄遺跡が時代を追って確認されたのは極めて貴重。中国の製鉄史の解明につながる可能性がある」と話している。

うーん、蜀漢だから重要というわけではなく、あくまで同一地域で異なる時代の製鉄遺跡がずらっと出たから重要なわけですね。日本人には三国時代といっておけば取りあえず受けるだろうというキャプションのつけ方は、なんとも複雑な気分です。