『エデンの檻』の檻はどんな檻(世界)なのか

最近の週刊少年誌3誌では、マガジンがいっちゃん面白いですね。(というか最近のジャンプのつまらなさは異常!)
というわけで、マガジン注目株から山田恵庸エデンの檻』を取り上げます。
ごく簡単に解説すると、修学旅行帰りの中学生の少年少女たちが、なぜか絶滅動物の闊歩する島に迷いこみ、サバイバルな物語です。既刊3巻まで。最近だいぶ陰惨な展開となっております。

さて、以下は物語最新既読を前提に、かれらの迷いこんだ世界はどういう世界なのか考察してみます。
1.タイム・スリップ説
いちばん最初に思いつきそうなのですが、難しい説です。絶滅動物がわんさか出てくるので、過去にタイム・スリップしたと考えたいところですが、出てくる動物たちの生息年代が違いすぎで、とても同時存在しえたとは思えません。現在の学説を否定して同時代にいたと強弁するか、あるいは逆に未来にタイム・スリップしたとするなら、全くありえないとはいえません。
2.現実世界説
物語上の現実世界の未知のフィールドにトリップして、ジュラシック・パークあるいはドクター・モローの島という説です。幾重にもわざとらしい設定や陰謀論が必要そうですが、これも完全に否定することはできません。
3.夢オチ説
物語の登場人物が見ていたルシッド・ドリームだったという説です。別名、奇面組オチ。陰惨な展開を浄化するにはよいのですが、よほどうまく着地させないと白けてしまいます。この場合、主人公・仙石アキラの見た夢より真理谷四郎の見た夢のほうがいいでしょう。なぜならはじめから絶滅動物についての詳細な知識を持っているのは、真理谷だけだからです。あらかじめの知識にない夢を人は見ることはできませんからね。あるいはなんらかのシンクロニティから集団で見ている夢かもしれません。
4.異世界・平行世界説
これは漠然としていますが、いちばん可能性の高そうな説です。幅も広いので、どんなトンデモ設定でも考えられます。ただしどんな設定でもいいとは言っても、キーワード「自然は跳躍しない」を破るルールを設定すると、物語が破綻するでしょう。
5.真理谷四郎のノートパソコン説
これは異世界説の別バージョンなのですが、真理谷のノートPC内の疑似世界です。なにせ都合良く真理谷のノートPC内には絶滅動物図鑑がインストールされていますし、なにより同時代にいたとは思えない絶滅動物たちが同時にいても矛盾しない説明上の利点があります。

以上5説を挙げてみました。はたして真相はいかに?

エデンの檻(1) (講談社コミックス)

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