『量子力学の解釈問題』

日本全国5000人くらい(?)のグレッグ・イーガン信者のみなさん!
みなさんのための教宣本がブルーバックスから出ましたよ。

コリン・ブルース著、和田純夫訳『量子力学の解釈問題―実験が示唆する「多世界」の実在』(講談社ブルーバックス)

著者によると、相対論で否定されたはずの超光速の情報伝達があったようにみえる「EPRパラドックス」を解決するには、コペンハーゲン解釈による波動関数の収縮やあるいはガイド波仮説で説明するより、多世界解釈で説明するほうがすっきりするんだそうです。オッカムの剃刀なんだそうです。
多世界解釈を支持する学者は最近増えてるんだそうです。いまやエヴェレット解釈の発展としてオックスフォード解釈と呼ばれてるんだそうです。ああびっくり!

というわけで、イーガン『宇宙消失』のようなコペンハーゲン解釈にもとづく物語は、棄却された過去の遺物とされてしまうんでしょうか………あれっ?

……気を取り直しまして、うっ、えっへん(咳)。マルチバースなんて用語がマジメに出てくる本はそうありませんよー。ぜひ読みましょう。数式も出てこないので、僕みたいな文系人間でもだい安心です。
日本全国130000000人くらい(?)の人々は、のび太のヨメはジャイ子からしずちゃんに代わったとか、のび太のヨメがジャイ子でもしずちゃんでもセワシは生まれてくるといった誤った説を信奉しています。そんなかれらを祈伏し、回心させるためにも、この本を片手に教宣に励みましょう。そしてもちろんひとりでも多くのイーガン信者を獲得するのです。さあ行け號!