歴史の有用性とは

 歴史語りとは、もちろんそれは話題とする歴史を探求する営為にほかならないのだが、同時に話者の文化と言語の可能性を拡張する営為でもありうる。

……とか格好よくいうと、すでに過去の先賢のアフォリズムの中にありそうな気もする。過去の言語を、ミームを、社会を掘り出すことで、われらが現代の母なる文化と言語を拡充し、より豊穣なものにしているのだよ。歴史が役に立つとか、役に立たないとかつまらない議論はやめたまえ。