「首を切断」なんかしていない。

父親が18歳息子を斬り殺す(北京市)(中国特快)
という翻訳ベタ記事が、
親父がゲームしようと息子の部屋へ→返事ないので鍵破壊→彼女と一緒だった息子「○△×!」→斬首(越えられない壁( ゚д゚))
とネタにされ、
北京の首狩りおやじ、ガールフレンドとお楽しみ中の息子を惨殺(下載共有日報)
とネタが膨らまされ、
「来世で会おうぞ!」 父親がセックス中の息子の首を切断…中国痛いニュース(ノ∀`))
というふうに日本のネット上では話が発展していってるようです。

中国での報道をいろいろ確認してみました。
中国法院网
中華法治网
……ほか多数。

どうやら、北京市の廖鈞(無職、44歳、♂)被告が、2007年1月27日午前3時40分ごろ、厨房から持ち出した包丁で18歳の息子を斬り殺したというのは本当みたいです。息子の部屋でパソコンゲームをやろうとしたとか、鍵のかかった部屋のドアをぶち破ったとか、息子の部屋にガールフレンドがいたとか、息子に罵られてカッとして……とかは報道を信じる限りはホント。

しかし、「来世で会おうぞ!」とか「息子の首をまっ二つに」とかいうのは「下載共有日報」のネタでしょうね。
「来世」うんぬんは、中国での報道では確認できませんし、
「中国法院网」の記事

廖钧持菜刀猛砍其儿子头面、颈等部位数刀,致儿子死亡。

にあるように、
息子が死んだのは、廖鈞が持ち出した包丁で、顔・首などを数カ所斬りつけたことによるものです。
中国の報道記事では、「斬首」としているものは、どうやらなさそうです。
日本のブログやニュースでは「首を切断」とか書いてるものが散見されますが、中国での報道を確認していないことは明白です。
犯罪報道で不謹慎に面白がるのも人の性ですから、それはあえて止めませんが、デマはどっかで止めるべきだろうと思うので、ひとこと。