愛媛県美術館は見せかたが下手

県美吉村作治の早大エジプト発掘40年展行ってきました。吉村作治氏に対する個人賛美的色彩が鼻についたけど、本題から外れますんで取りあえずスルーします。
展示内容は結構ボリュームがあって歴史好き心は刺激されたんですが、いかんせん県美は見せかたが下手ですね。たとえばシャブティーって副葬品が結構たくさんあったんですが、そのシャブティーって何よという解説は最後のほうとか。まあとにかく解説が不親切で、無計算。前提知識なしで見る側のことを考えてほしいですね。ホルス神やオシリス神が何かくらいの解説からしてあったほうがいいですよ。それからこれは県美のせいじゃないけど、発掘地別の配列にするより時代順の配列にしたほうが、見る側のエジプト史に対する理解は深まったと思います。エジプト文物見に来た人間にとっては、吉村教授の偉さも早稲田隊の苦労もおまけ以下なんですし。あっ、結局スルーできなかった…。
ええと、批判ここまで。早稲田隊の発掘成果だけで250点越えしてたし、科学的調査の器具の展示とかもあって、こういうのに退屈しない人間にとっては美味しい特別展でした。主役のセヌウのマスクですが、事前にあればかりCMされてたこともあり、あまり感動はしなかったものの、麻で裏打ちされてるところはちゃんと見てきました(笑)。個人的にはカエムワセト王子のレリーフとかのほうが美術的に好みでしたけども。エジプトの象形文字とかカルトゥーシュとかって、これは芸術として成り立ってるなとか、思いつきの感想が生まれました。