シロート東アジア情勢分析

あくまでシロート分析なので、信じないように。

  • 日本

対米関係は良好。靖国問題などで、対中韓関係は険悪化。対北関係も拉致・ミサイル問題などのため硬化。
次期政権は安倍政権の可能性が高く、外交関係の傾向は変わらず、むしろ極端化する懸念も強い。
日米で中国や北朝鮮を包囲するという考えの一派が政権中枢近くにいる。しかし、あまり強硬路線を突っ走っていると、アメリカに梯子を外されたときが怖い。

ブッシュ政権のもと、単独行動主義・先制攻撃論を採っているものの、朝鮮半島台湾海峡で事が起こることを実は望んでいない。
イラクで泥沼にはまり、十数万の兵力を中東に貼りつけざるをえない。そうした情勢下で、第二・第三の戦線を開くことは無謀との認識。
純軍事的には、片手でイラン、もう片手で北朝鮮をひねり潰す程度は可能だが、政治的・経済的にはかなり難しい。
万が一にも北朝鮮が暴発して、ソウルや東京が火の海になれば、アメリカの打撃と負担も大きいので、中露との協調と6ヵ国協議は不可欠。
政治的には親中・反中ロビーがせめぎ合っており、経済的には中国と相互依存の関係。国債や外貨準備も中国に相当量を握られている。

  • 中国

当面は経済発展優先の路線。対米協調・国際協調が本音。
対日関係も本音では協調したいが、国内世論がもたないので、靖国問題では妥協できない。
農村問題・格差拡大・環境問題など内政課題が多い。しかし、短いスパンで体制崩壊することは考えにくい。
胡錦涛政権(第四世代テクノクラート)・上海閥江沢民派)・解放軍系・新左派の間の政策の温度差は、かなり大きい。
北京五輪は面子にかけて成功させねばならず、五輪後までは対外的冒険はできない。
北朝鮮とは同盟関係だが、扱いにかなり困っている。6ヵ国協議を主導しなくてはならない立場。
両岸関係では経済交流を拡大しながらも、政治的には現状維持が本音。しかし台湾独立論は認めることができない。

  • 台湾

親中派・台独派・現状維持派に世論が三分されるが、じつはいちばん多いのは現状維持派。
対中経済交流は拡大。
次期政権は国民党が奪回か?

  • 韓国

太陽政策で対北宥和・親中の傾向強まる。
盧武鉉政権は失策つづきのため、次期政権はハンナラ党に奪回される可能性も高く、その場合は親米に政策転換する可能性あり。
北朝鮮の体制のライト・ランディング(軟着陸)を心底望んでいる。半島で大量の死者や難民が発生することには耐えられない。

現体制は政治体制としてはアレだが、自滅的趣味はなく、戦略・戦術的には合理的発想で行動している。アメリカとの戦争が自滅に直結していることは理解している。
アメリカの弱み(とくに中東方面)を正確に認識しており、アメリカからの先制攻撃は当面ないと読み切っている。その足元をみて瀬戸際外交を展開。
アメリカとの二ヵ国間交渉と体制保証を引き出すことが目的で、ブラフや脅しをかけまくっている。
本音では中国を信用していない。ミサイルは中南海を脅す意味もゼロとはいえない。
韓国との関係はかつてないほど良好。しかし一寸先は闇。
経済面では90年代末の底を脱したが、不安定な部分が多い。中国型の改革・解放路線を歩むかどうかも不透明な部分が多い。
かりに金正日政権が倒壊したとき、より過激な一派が政権を握ったり、大量の死者や難民が発生することのほうがむしろ怖い。