先頭の山羊

小林登志子『シュメル──人類最古の文明』(中公新書

有畜農耕社会であったシュメルには、家畜の群れを管理するための去勢や「先頭の山羊」などの技術があった。

「先頭の山羊」とは、羊の群れを制御するさいに混ぜる山羊のことである。羊はおとなしいので、性格の激しい山羊を混ぜてやると、山羊が先頭に立ち、羊はその後について行く。牧人は山羊を制御すれば、羊の群れ全体を制御できることになる。

対するに、宮本一夫『中国の歴史01 神話から歴史へ』(講談社)P217の表では、ヤギとヒツジが一緒に飼われていないようだ。