盗跖

盗跖または盗蹠は、『荘子』盗跖篇に見える人物で、魯の柳下恵の弟とされ、九千人の手下を率いて天下を横行した大盗賊といわれる。春秋時代の伝説的人物である。
ところが『史記正義』には「蹠は黄帝のときの大盗の名である」との異説を紹介している。また応劭が「盜跖の客が人をして許由を刺さしめた」とするが、これでは帝堯の時代の人物になってしまう。
盗跖伝説は時代を超越しているのであり、戦国時代のような何かが舞台の王欣太『達人伝』に盗跖が登場するのは、つまり異とするに足りないということである。
また庖丁と白起と呂不韋が同時期の話に登場しても、きっと無問題なのだろう、うーん。