亦巴哈とか只魯古素とか

亦巴哈という金国の軍人は史書に知られていないのですが、チンギス・カンがケレイトの王罕(オン・ハン、トオリル)を打倒したとき、王罕の弟の娘を妻に迎えていて、その女性を亦巴哈(イバガ・ベキ)といいます(『元朝秘史』巻7)。チンギスの四男トゥルイの妻ソルカクタニ・ベキの姉にあたります。亦巴哈が男性名で使われている例は某漫画以外にないですね、おそらく。
只魯古素という金国の将軍もまた歴史上では知られていません。金の宣宗年間の蘭州刺史は赤盞合喜ですが、その周辺にモデルとなる人物がいるということもないと思います。どういう経緯でそれらしい当て字を考えたのか、気になるところですね。

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