楚簡に『左伝』が

ここ数年は清華大学の楚簡がアツかったのですが、今年からは浙江大学の楚簡がアツくなりそうです。さて浙江大学蔵戦国楚簡は、2008年に香港の闇市場に出たものを、翌年に浙江大学OBの芸術基金会理事が中国に買い戻し、現在は浙江大学が所蔵しているという来歴の楚簡です。鑑定によると紀元前340年ごろのもの。くだんの楚簡は整理と釈文がおこなわれて、古書・日書・卜筮祭祷・遣册の四種に分類されているようですが、その中の古書に現行の『春秋左氏伝』の一部と同等のものがあったようです。「個別の字を除けば、楚簡の内容と現行の『左伝』の内容とは完全に一致している」とのこと。伝世史料としての『左伝』の信頼性を高めると同時に、現在通用の漢字と当時の楚字との比較も進みそうで、いろいろ期待できそうな発見ですね。
http://news.163.com/12/0425/10/7VU9F7MI00014AEE.html
http://news.xinhuanet.com/tech/2012-04/26/c_123039918.htm