「君側の奸」

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「君側の奸」という言葉は、『明史』巻244魏大中伝に「いにしえより君側の奸は〜」という表現が出てくるのがおそらく最初であり、意外と新しい代物である。同じく『明史』の巻279厳起恒伝に「君側の奸を除かんことを請う」というのが見える。これらの表現の大本は、『春秋公羊伝』襄公元年の疏の「君側の悪人を逐う」にある。以後の漢籍には、「君側の悪人を誅す」「君側の害を除く」「君側の悪を除く」「君側を清む」「君側を除く」などのいくつかのパターンの用例がみられる。しかし意外と「君側の奸」の用例は少ないようだ。

「君側の奸」という言葉が、とくに日本で好まれているのは、二・二六事件の影響だろう。中国史ものでは「君側の奸」と言わせないほうがいい…かもしれない。