2008年の中国考古新発見

今さらなのですが、中国社会科学院の選んだ「2008年中国六大考古新発見」は、

1.陝西省高陵県の楊官寨新石器時代遺跡
2.甘粛省臨潭県の陳旗磨溝斉家文化墓地
3.雲南省剣川県の海門口先史遺跡
4.河南省安陽市の殷墟劉家荘北地遺跡
5.安徽省蚌埠市の双墩一号春秋墓葬
6.内モンゴル自治区巴林左旗の遼代祖陵陵園遺跡

でした。これは1月のニュースなので、ホント今さらです。
http://www.chinanews.com.cn/cul/news/2009/01-14/1526819.shtml
この6つを簡単に紹介しておくと、楊官寨遺跡は仰韶文化の洞穴住居跡、陳旗磨溝墓地は4200年〜3700年前の斉家文化最大の墓地、海門口遺跡は3000年前の炭化した麦が出た遺跡、劉家荘北地遺跡は殷代の道路や祭祀跡や墓が見つかったところ、双墩一号春秋墓は春秋の鍾離国君の墓、遼代祖陵陵園遺跡は耶律阿保機夫妻の陵墓です。

ついでに「2008年度全国十大考古新発見」というのもありまして、これはまだ決まってないんですが、第一次選定では考古学会の理事たちの投票だけでなく、ネット投票が行われたそうなんであります。すでに文物局のほうで第一次選定は済んでまして、2008年度の考古新発見61項目のうちから25項目に絞られています。
http://www.ccrnews.com.cn/100060/22776.html
得票順に、

1.安徽省蚌埠市の双墩一号春秋墓
2.陝西省の周原周公廟遺跡
3.陝西省高陵県の楊官寨遺跡
4.山東省寿光市の双王城塩業遺跡群
5.浙江省余姚市の田螺山遺跡
6.甘粛省臨潭県の磨溝斉家文化墓地
7.海南省西沙群島の華光礁I号南宋沈船遺跡
8.江蘇省南京市の大報恩寺遺跡
9.雲南省剣川県の海門口遺跡
10.四川省成都市の江南館街唐宋街坊遺跡
11.甘粛省張家川県の馬家塬墓地
12.上海市松江県の広富林遺跡
13.江蘇省邳州市の梁王城遺跡
14.内モンゴル自治区ジャルート旗の南宝力皋吐墓地および遺跡
15.河南省新鄭市の胡荘墓地
16.山東省汶上県の京杭大運河南旺分水枢紐および龍王廟古建築群
17.河南省安陽市の殷墟劉家荘北地遺跡
18.河南省禹州市の瓦店遺跡
19.内モンゴル自治区巴林左旗の遼代祖陵陵園遺跡
20.山西省翼城県の大河口墓地
21.河南省滎陽市の娘娘寨遺跡
22.江蘇省無錫市の闔閭城遺跡
23.重慶市忠県将軍村の漢から六朝にかけての家族墓群
24.陝西省西安市の曲江西漢
25.寧夏自治区銀川市の西夏王陵六号陵地面遺跡

ということです。最終選定は3月30日から31日にかけて北京でおこなわれるそうです。

追記(4/4):「2008年度全国十大考古新発見」は、

1.陝西省高陵県の楊官寨遺跡
2.甘粛省臨潭県の磨溝斉家文化墓地
3.山東省寿光市の双王城塩業遺跡群
4.陝西省の岐山周公廟遺跡
5.雲南省剣川県の海門口遺跡
6.河南省滎陽市の娘娘寨遺跡
7.江蘇省無錫市の闔閭城遺跡
8.安徽省蚌埠市の双墩一号春秋墓
9.河南省新鄭市の胡荘墓地
10.四川省成都市の江南館街唐宋街坊遺跡

と最終的になったようです。南京市の大報恩寺遺跡がなぜ落選したんだという声もあるようですが。