2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

最近の漢籍電子テキスト事情

中央研究院漢籍電子文獻は、1.3版飛んだ。 http://www.sinica.edu.tw/ftms-bin/ftmsw3に行くと、 http://dbo.sinica.edu.tw/~tdbproj/handy1/index.html?に飛ばされてしまう。つまり現状では2.0版しか見られない。 Unicode版寒泉、故宮寒泉、中華文化網あた…

死而無拾屍者

「死して屍拾うもの無し」ってどういう意味ですか?(教えて!goo) 「死無拾屍者」でググると有意な結果が出るが、 「死而無拾屍者」でググっても有意な結果は出ない。なぜだ!

えるしっているか

しにがみはりんごしかたべない。

北魏の吐谷渾氏墓誌

魏故直寢奉車都尉汶山侯吐谷渾璣墓誌 君諱璣,字龍寶,河南洛陽人也。其先吐谷渾國主柴之曾孫。祖頭頹,率衆歸朝,蒙賜公爵。父豊承襲,顯著魏邦,除寧西將軍,長安鎮將,又遷使持節平南將軍洛州刺史汶山公之世子。君稟沖虛於凝緒,盈妙氣於玄姿。英明自遠,…

ふたりの虞氏。

このへんのつづきかも。

チンギスはどこの人?

はてなブックマーク - ZAKZAK:「チンギス・ハン」はどこの人? 韓中蒙で大論争 オンラインゲームめぐり、三つ巴の“国際問題”に発展 元記事からしてB級ニュースだが、しかしみんな「義経=ジンギスカン説」好きすぎ。「チンギスはんは京都出身」もいいなあ…

墓誌や造像記の使いどころ

素人ながら北朝や隋唐の墓誌や造像記なんかをたまに眺めてたりするんだけど、こういう石刻史料っていろいろ使いどころがありそうなんだよな。まあ墓誌はすでに政治史の補完や書道の臨書なんかに使われていたりするんだけど、当時の美文の記録でもあるわけだ…

鬼畜を調教すべきか

前エントリでは「脊髄反射で過激なこと言って」ごめんね。確信犯なので許してほしい。 さんざん「ヌルい」ことがいけないことのように言っておいて悪いが、俺は「表現の自由を守れ」とか「多様な価値観の共生を」とか、ヌルい綺麗事が大好きである。少なくと…

鬼畜に愛はいらぬ

人間はすべてを許されている。そのうえでいかなる価値を選択するかが問われる。 みたいなことを考えた。 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090507-OYT1T01111.htm http://d.hatena.ne.jp/yuuboku/20090508/1241809239 http://d.hatena.ne.jp/rna/20…

メメント・モリ

俗に若者は死について考えないというけども、俺が死について最も深く考えていたのは十代のころではないかと思う。それほど考えなくなった今でも「あー死にたい、死にたい」ってのはけっこう日常的に口にしているな。なんて言うか、自分という檻にはとうの昔…

『晋書』にやたらと「乞活」が現れる話

「乞活」とは、素直に解釈すると「活きるを乞う」、つまりは「生存を願いもとめる」ということになる。しかし罪人が命乞いをするというようなニュアンスではほとんど使われず、飢饉などで食い詰めた人々が食糧のある土地に移動する行為を指すことが多い。あ…

人間の脳の言語野はいかに結線されているのか

ねとらぼ:確かに“読めてしまう”コピペに2ch住人が「人間すげー」と驚く(ITmedia News)

『諸子百家』

湯浅邦弘『諸子百家』(中公新書) 郭店楚墓竹簡(郭店楚簡)や上海博物館蔵戦国楚竹書(上博楚簡)、睡虎地秦墓竹簡(雲夢秦簡)や銀雀山漢墓竹簡(銀雀山漢簡)といった新しい出土文献の成果を取り入れた諸子百家論。

蘭陵王にはこんな史料もあるよ

齊故假黃鉞太師太尉公蘭陵忠武王碑 王諱肅,字長恭,勃海儵人。高祖神武皇帝之孫,文襄皇帝之第三子也。神□龍首,□火師而成帝;兵稱虎翼,擅水母而稱雄。王命守臣,寶惟卿族。均火名而復始,踰風德之後昆。□天潢而煥落,臨地軸而彪昞。祝祭孔明,□詞無愧。王…

「姪」がおいな話

国語のテストで「姪」に「おい」と読みがなをつけたら、バツをつけられること間違いないが、漢文では「姪」を「おい」と解釈するしかない例がけっこうある。 中国史の概説書などで比較的知られているところでは、1165年に金の世宗と南宋の孝宗が和約を結び、…

比翼の鳥、連理の枝

「比翼之鳥」「比翼鳥」は、『山海経』海外南経や『史記』封禅書や『爾雅』釈鳥などに見られる。 「木連理」「樹連理」は、『東観漢記』肅宗紀や『後漢書』安帝紀などに見られる。「木連理」じゃなくて「連理枝」と言い出したのは、比較的新しいっぽい。たぶ…